2009年2月8日日曜日
さらばアメリカ 大前研一
大前研一の「本気」が伝わってくる素晴らしい本。
彼がいかにアメリカを愛し、そして何とかして立ち直ってほしいという思いを、彼の詳細な分析と論理が後押しすることが、読者に「この本と出会えて良かった」という思いを抱かせる。
発売を知ってから今か今かと楽しみにしていたので一気に読んだ。
私は金融危機の行方がどうなるのかという視点で読んでいたのだが、それを大きく上回る思考の枠組みを手に入れることができた。
内容は、前ブッシュ政権時代の8年間に対する痛烈な批判である。
これでもかと「アメリカよ、おまえは間違っている」と突きつけている。
大前研一が論理的に詰めたらここまで言い逃れできないのかという思わせるほどの強烈さを感じる。
ただ、それが著書が30代前半時代に受けたアメリカの大学教育をはじめとする「古き良き、フェアで懐の広いアメリカ」に対する愛ゆえの「何やっとんじゃ、お前そんな奴じゃないだろ」という叱咤激励の意味を大きく含んでいる。
それゆえに、読者は読んでいて不快感を感じることはない。
経済学的にも、地政学的にも、人材教育的にも、そして地球的にも後世に語り継がれるべき名著であると思う。
なぜ、この男が日本のトップじゃないのか、私にはいまだにわからない・・・。
残念なことは、私の不勉強ゆえに、この本を現在、自分のモノにできていないことだ。自分に対する猛省を促すこともやはりまた、名著の条件の一つだろう。
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